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臨床工学室


臨床工学技士は「医師の指示の下に、生命維持管理装置の操作及び保守点検」を業とする医療機器の専門医療職です。医師をはじめ、看護師などと共に医療機器を用いたチーム医療の一員として患者さまの生命維持をサポートします。
当院の臨床工学室は、2023年現在、22名(男性16名、女性6名)で構成されており、ME機器管理室、血液浄化センター、手術室、心臓血管内治療センター、体外衝撃波結石破砕室(ESWL)、内視鏡室に分かれ業務を行っています。 夜間、休日は呼び出しにて対応し、24時間オンコール体制となっています。日々進歩する高度医療機器を安全に使用・管理できるように積極的に研修会へ参加するように心がけ、研修医、看護師向けの勉強会も定期的に開催しています。

資格 保有者人数
第1種ME技術実力検定 3名
第2種ME技術実力検定 19名
臨床ME専門技士 2名
透析技術認定士 11名
呼吸療法認定士 4名
透析技能検定2級 7名
血液浄化関連専門臨床工学技士  1名
不整脈治療関連専門臨床工学技士 1名
手術関連専門臨床工学技士 1名
心血管インターベンション技師 1名
植込み型デバイス認定士 1名
消化器内視鏡技師 1名
認定臨床実習指導者 1名
認定医療機器関連臨床工学技士 1名
認定血液浄化関連臨床工学技士 2名
認定集中治療関連臨床工学技士 2名

理念

「全ては患者様のために」を旨に、医療機器の専門家として質の高い医療の提供と医療安全の確保に努めます。

方針

  • 医療機器安全管理責任者の基に、医療機器の安全情報の収集及び保守点検計画を策定し実施し、安全性の確保を図る。

  • 検査、放射線部門を除く医療機器は、基本的に中央管理化し使用効率の向上に努める。

  • 医療機器の使用者に対して、医療機器の安全研修等を行い安全体制の確立に努める。

  • 医療機器からのアプローチにより他職種の医療スタッフとの連携を図り、チーム医療の向上に貢献する。

  • 技術、知識の高度化が進む医療機器に対し怠ることなく研鑽し、よりよい医療の提供ができるよう人材の育成を図る。

所属委員会

  • 医療安全カンファレンス
  • 情報システム管理委員会
  • 医療機器整備委員会
  • 診療材料委員会
  • 医療ガス安全管理委員会
  • 医療安全推進委員会
  • 透析機器安全管理委員会
  • 接遇委員会
  • 感染対策推進委員会
  • 手術室運営委員会
  • 5S推進委員会
  • 中央材料室運営委員会
  • 部門研修WG
  • 管理連絡会議
  • 診療技術部連絡会議
  • 透析室運営会議

所属学会

  • 静岡県臨床工学技士会
  • 日本医療機器学会
  • 日本臨床工学技士会
  • 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
  • 日本不整脈学会
  • 日本心血管インターベンション治療学会
  • 日本アフェレシス学会
(2018年度)

学会発表等

開催年 回数
2007年度 2回
2009年度 5回
2011年度 1回
2013年度 -
2015年度 3回
2017年度 5回
2019年度 1回
2021年度 7回
開催年 回数
2008年度 1回
2010年度 2回
2012年度 1回
2014年度 1回
2016年度 1回
2018年度 7回
2020年度 5回
2022年度 2回

緊急呼出対応回数

項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
循環器関連 74回 64回 67回 71回 87回
血液浄化 14回 23回 10回 19回 24回
手術 17回 22回 9回 18回 18回
その他ME機器類
(呼吸器・モニタ等)
22回 10回 17回 17回 20回

管理機器台数

部署 項目(機種) 台数 各部署総数 総数
手術室 手術台 12台 149台 1,572台
無影灯 23台
麻酔機 13台
電気メス 22台
バイポーラ 8台
内視鏡システム 9台
患者加温装置 21台
輸液加温装置 10台
気腹装置 8台
タニケット 3台
顕微鏡 8台
レーザーメス 3台
超音波メス 5台
自己血回収装置 1台
ダヴィンチXi 1台
ナビゲーション 2台
内視鏡 内視鏡スコープ 73台 73台
血液浄化センター 多人数用血液浄化装置 48台 70台
個人用血液浄化装置 4台
特殊血液浄化装置 4台
RO装置 1台
透析液供給装置 2台
A原液作成装置 2台
B原液作成装置 2台
Na.K計 1台
体重計 5台
エンドトキシン測定装置 1台
臨床工学室 シリンジポンプ 154台 1,280台
輸液ポンプ 195台
生体情報モニター(セントラル、受信器) 27台
生体情報モニター(ベッドサイド) 209台
生体情報モニター(送信機) 179台
人工呼吸器 36台
ネーザルハイフロー 5台
除細動器 19台
AED 9台
PCPS 4台
IABP 3台
ポリグラフ 3台
スティムレーター 1台
体外式ペースメーカー 5台
3Dマッピング装置 1台
心腔内電位解析装置 1台
閉鎖型保育器 7台
開放型保育器 6台
搬送用保育器 1台
分娩監視装置 11台
低圧持続吸引器 17台
経腸栄養ポンプ 12台
静脈血栓予防装置 85台
心電計 17台
血液凝固計 6台
超音波画像診断装置 69台
患者体温管理装置 2台
吸引娩出器 2台
空気清浄機 18台
離床センサー 94台
真空吸引機 3台
エアロネブ 6台
心拍出量計 5台
パルスオキシメーター 21台
体温管理システム 2台
体外衝撃波結石破砕装置 1台
CPM 4台
ジェットネブライザー 34台
吸引装置 3台
紫外線装置 2台
遠心型血液成分分離装置 1台

業務内容

1. ME機器管理業務

今日の医療現場では様々な医療機器が使用されており、それらの医療機器を常に最良の状態で使用できるように年間点検スケジュールを組み保守点検や修理を行っています。
その中でも人工呼吸器、輸液・シリンジポンプ、低圧持続吸引器等は臨床工学室にて中央管理を行うことにより院内の医療機器を効率よく運用し、終業点検を行うことにより常に安全に使用できるように努めています。

輸液ポンプ点検

人工呼吸器始業点検

ME機器稼働率
項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
輸液ポンプ(193台) 76.1% 76.1% 66.7% 52.1% 77.7%
シリンジポンプ(152台) 74.9% 74.9% 72.5% 42.4% 57.3%
人工呼吸器 14.4% 14.4% 24.4% 35.1% 36.1.%
経腸栄養ポンプ(12台) 38.0% 38.0% 38.0% 22.6% 34.4%
血栓予防フットポンプ(57台) 42.2% 42.2% 49.1% 64.9% 69.8%
低圧持続吸引器(16台) 43.3% 43.3% 65.1% 46.2% 49.8%
離床センサ 56.5% 56.5% 73.3% 67.4% 76.8%
機器修理対応
項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
輸液ポンプ 28件 10件 12件 30件 58件
シリンジポンプ 19件 12件 15件 11件 14件
フットポンプ 2件 0件 7件 6件 14件
患者モニタ 155件 15件 17件 51件 50件
呼吸器関連 1件 2件 2件 4件 3件
低圧持続吸引器 0件 2件 5件 6件 12件
離床センサ 12件 10件 17件 24件 36件
その他医療機器・備品類 76件 182件 186件 430件 517件
ME機器点検
項目 区分 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
輸液ポンプ 日常点検 3,381回 3,607回 3,364回 3,252回 3,415回
定期点検 343回 316回 346回 429回 386回
シリンジポンプ 日常点検 952回 999回 975回 944回 962回
定期点検 163回 204回 299回 316回 302回
人工呼吸器 日常点検 405回 496回 284回 213回 255回
定期点検 21回 8回 8回 25回 29回
経腸栄養ポンプ 日常点検 121回 171回 86回 68回 113回
定期点検 23回 32回 24回 25回 23回
フットポンプ 日常点検 2,216回 2,058回 1,899回 2,037回 2,210回
定期点検 105回 120回 95回 128回 119回
低圧持続吸引器 日常点検 61回 64回 185回 227回 199回
定期点検 43回 27回 - 17回 31回
離床センサ 日常点検 1,114回 1,328回 1,397回 1,308回 1,528回
除細動器 定期点検 18回 1回 35回 38回 36回
保育器 定期点検 32回 31回 34回 30回 46回
IABP 定期点検 9回 5回 37回 40回 40回
PCPS 定期点検 6回 2回 25回 39回 44回
HOT LINE 定期点検 0回 0回 108回 99回 97回
CPM 定期点検 7回 15回 - - -
体外式ペースメーカー 定期点検 5回 12回 13回 12回 10回
ポリグラフ 定期点検 3回 2回 6回 6回 6回

2.循環器業務

ポリグラフでの圧波形・心電図の解析、各種デバイス出し、造影剤自動注入器のセッティング、心臓カテーテル治療時の血管内超音波や光干渉斷層法の操作、 体外式ペースメーカーやプレッシャーワイヤーの操作、大動脈内バルーンパンピング、経皮的心肺補助装置等の生命維持管理装置の操作を行っています。 心臓電気生理学検査やカテーテルアブレーション治療では不整脈解析装置・電気刺激装置・高周波通電装置・3D解析機器の操作・解析を行っています。
また、ペースメーカーの新規植込みやジェネレータ交換に立ち会いプログラマーの操作や外来でのフォローアップ時のペースメーカーチェックも行っています。

プログラマー操作

アブレーション風景

循環器業務
項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
心臓カテーテル検査 886件 695件 502件 611件 581件
経皮的冠動脈形成術/
ステント留置術
438件 448件 415件 408件 365件
経皮的末梢動脈形成術/
ステント留置術
107件 83件 87件 84件 91件
ペースメーカー手術
(新規+交換)
92件 86件 83件 91件 101件
下大静脈フィルター留置術 8件 2件 1件 4件 7件
EPS検査 8件 2件 1件 4件 0件
カテーテルアブレーション 92件 168件 178件 192件 150件
ペースメーカー外来 712件 776件 835件 874件 860件
SPP検査 74件 42件 45件 93件 60件
その他症例
項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
IABP 11症例 16症例 26症例 22症例 26症例
PCPS 8症例 6症例 - 6症例 1症例
ECMO - - 5症例 4症例
低体温療法 3症例 2症例 8症例 5症例 17症例
ラジオ波焼灼療法立ち会い 7症例 8症例 2症例 6症例 5症例
末梢血造血細胞 0症例 0症例 0症例 0症例 0症例

3. 血液浄化業務

透析治療に必要な機器の保守点検・管理を行います。
当院は全自動透析システムを導入。透析液の清浄度を高く保ち、高品質な透析医療の提供に努めています。
患者の容態から使用機器の状態把握まで一連の透析治療に対応できるよう看護師と連携を取りながら日々の透析業務に携わっています。
医師、看護師、栄養士を交えての合同カンファレンスに参加し、患者様により良い透析治療が提供できるよう意見交換や情報共有をしています。
集中治療室における24時間管理の持続的血液浄化療法や血漿交換、潰瘍性大腸炎等の特殊な血液浄化にも携わっています。

透析装置の点検

時間チェック

血液浄化業務
項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
血液透析
(血液浄化センター)
14,466件 13,353件 12,217件 14,344件 13,140件
透析臨床業務 1,630件 1,738件 1,641件 1,816件 1,742件
出張透析(ICU・(ECU)) 66件 48件 17件 45件 58件
持続的血液濾過透析 31件 44件 15件 19件 35件
血漿交換療法 3症例 14件 3症例 13件 14件 12症例 36件 2症例 13件
- - - - -
吸着式血液浄化法 - - - - -
血球成分除去療法 3症例 6件 4症例 23件 8件 0件 3症例 4件
腹水濾過濃縮再静注法 10件 21件 36件 7件 8件

4. 手術室業務

麻酔器の始業点検、外科内視鏡関連機器の補助、手術顕微鏡の準備、眼科手術立ち会いを行っています。
また、脳外科ではナビゲーション、整形・血管外科では自己血回収装置等の特殊装置の操作も行っており、様々な分野で専門性の高い知識が必要となります。
患者・輸液加温装置や電気メス等の機器の定期点検を確実に行い、常に安全な手術が提供できるよう努めています。

麻酔器の点検

ナビゲーション操作

セルセーバー操作

眼科手術立ち会い

手術室業務
項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
自己血回収業務 55件 37件 35件 42件 12件
機器操作介助 1,359件 1,835件 545件 1,106件 1,645件
PMチェック 13件 7件 5件 12件 12件
機器始業前点検 3,401件 3,343件 479件 4,298件 1,241件
滅菌前点検 5,681件 6,198件 2,839件 4,896件 5,868件
定期点検 449台 440台 435台 434台 412台

5. 内視鏡業務

当院における臨床工学技士の内視鏡業務は、上部・下部消化管内視鏡検査の介助を主とし、検査上必要な周辺機器(ビデオスコープ、カメラコンソール、光源装置、送気・送水装置、電気メスなど)の日常点検及び定期点検を行っています。
今後は、さらなる知識と技術の向上を図り、ESD等の特殊治療への介入を目指します。

6. 体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)業務

腎臓や尿管などに出来た結石を体外から衝撃波で砕く装置です。医師の指示の下に、装置の操作を行います。

ESWL件数
項目 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
延べ実施数 103件 83件 0件 74件 75件
新規患者数 49人 50人 0人 55人 54人

7. ME機器教育

新人看護師、病棟看護師、研修医などを対象にME機器の研修を定期的に開催しています。
対象機器は輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器、除細動器が中心で、機器が安全に使用できるように指導を行っています。又、その他の機器について研修の依頼があればその都度対応しています。

ME機器研修内容
  • 研修医研修
  • フットポンプについて
  • V60について
  • 輸液ポンプ・シリンジポンプについて
  • 血液浄化標準的操作について
  • 透析回路セッティング・プライミング
  • ホットライン勉強会
  • 医療機器研修
  • 呼吸器勉強会(C3)
  • トリロジー取扱い
  • 呼吸器勉強会(V60)
(2022年度実績)


(2020年度 部門別目標発表会資料から抜粋)

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