グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



専攻医

ホーム >  専攻医 >  専攻医の声 >  2021年

2021年


地域医療の未来を支える、若き専攻医たち
内田(内科)×是永(救急科)対談インタビュー


内田直樹さん
名古屋市出身 藤田医科大学

是永真甫さん
静岡市出身 浜松医科大学


専攻医(後期研修医)として残られた一番の理由を教えてください。

内田先生:月並みですけど、初期研修医で大変お世話になったので、恩返しと言うのもおこがましいですが、何かしらこの病院の手助けになれたらという思いがありました。それと、私はこの掛川という地域がとても気に入っているんですよね。生活する上で必要なものは一通り揃っていますし、純粋に住みやすい町だなって。

是永先生:魚介や農作物などおいしいものもたくさんありますし。

内田先生:そう、特に掛川茶は絶品です!

是永先生:人柄も良いですよね。みなさん穏やかでやさしくて。

内田先生:だから、後期研修医のタイミングでわざわざ他院に移るのはリスクが高いと感じたんです。病院のシステムとか、またイチから覚えるのは効率的ではないですから。

是永先生:そうなんですよね。私も「環境まで変えたくなかった」というのが理由です。3年目になると責任が重くなりますし、やるべきことの幅もかなり広がってきます。そういった状況の中で環境まで変わってしまうと、私には順応しきれないと感じました。慣れ親しんだ中東遠に残った方が、余計な負担やストレスを抱えなくて済みますから。

内田先生:正直なところ、もう少し同期が残ってくれるとうれしかった。待遇面を見ても悪くはないと思うんだけど。

是永先生:今年専攻医として残ったのは、私たちを含めて5名(14名中)ですからね。半分くらいは残ってほしいですよね。

内田先生:特に、内科医を志望している方には、研修先としてすごくおすすめだと思うんですよ。総合内科の有名な先生が在籍していますし、特徴のひとつである「内科専門研修医プログラム」もありますからね。他院で初期研修を修了した方でもぜひ一度、病院見学に来ていただきたいですね。

是永先生:当院は、初期研修医にもかなりの裁量権を与えてくれますし、専攻医になってからも、病院全体の手厚いバックアップの中でさまざまな経験を積ませてくれます。医師として着実なステップアップを叶えるには最適な環境ですよね。

内田先生:初期から後期への流れも思っていたよりスムーズだった印象です。

是永先生:当院は名古屋大学の連携施設なので、静岡県にありながら愛知のスタンスを踏襲しているんですよ。一般的に静岡県の病院というのは研修医の裁量権が小さいと言われています。一方、隣の愛知県の病院になると「研修医にどんどん経験させよう!」という風潮があるんです。つまり、初期研修医の時からある程度の裁量や責任を持たせて経験を積ませることで、3年目で感じる不安やギャップを少しでも軽減させるようなシステムになっているんですよね。

初期研修医から専攻医となった今、ご自身の役割みたいなものに変化はありましたか?

内田先生:自分が主治医になることで、一人ひとりの患者さまやそのご家族と「どのように向き合っていくのか?」「どこをゴールとする提案が良いのか?」といったことをすごく考えるようになりました。同時に、提案や説明内容をご理解いただくためには裏付けとなる知識や情報が必要となるので、その勉強にもかなりの時間を費やしています。あと、ちょっとした言動や言葉の選び方にすごく気を遣うようになりましたね。

是永先生:私は救急の専攻医なので、業務内容としては研修医時代の日当直とほとんど同じ。大きな違いと言えば、後輩である研修医も救急を診られるよう指導やサポートをするようになった部分です。

内田先生:研修医時代と比べて大変さを感じますか?

是永先生:やることの幅が広がったので、大変と言えば大変ですけど、ツラいと感じたことはありませんね。「これが医師の仕事なんだ」って落とし込んでいます(笑)。

内田先生:そうですよね。私も身体面の疲れは感じてますが、不思議と精神面は充実しているんですよね。

是永先生:…あ、先生、電話鳴ってますよ。

内田先生:(ピッ…内田です。はい…。はい…。そうですね…。わかりました…。…ピッ)

内田先生:思い出しました。専攻医になって実感するすごく大きな変化。

是永先生:何ですか?

内田先生:看護師さんから鬼のように電話がかかってくるようになったこと(笑)。

是永先生:確かに(笑)。

内田先生:初期研修医の時にはほとんどかかってこなかったので、これが一番の変化かもしれませんね。

ありがとうございます。
最後にお二方がこれから目指す「理想の医師像」について教えてください。

内田先生:遠い未来のことはまだイメージできていませんが、とりあえずは、フットワークが軽くて、気軽にコンサルトされる医師を目指していきたいですね。患者さまやそのご家族はもちろん、スタッフからも嫌われないように(笑)。是永先生も心おきなくコンサルトしてくださいね。

是永先生:いやいや、そう言っている割には、いつも私にだけ厳しい態度を取るじゃないですか(苦笑)。

内田先生:そうですか?(笑) まぁ、同期ということもあってついつい言い過ぎちゃうこともありますけど。

是永先生:でもいつも助かっていますよ。救急科で精査できることには限りがあるので、困ったことやわからないことがあると何かと無理なお願いを聞いてもらっていますからね。

内田先生:ありがとうございます。じゃあ、これからも厳しくいきますね(笑)。是永先生の「理想の医師像」は?

是永先生:救急はコンサルトする側ですので、やるべきことは明確です。とにかく目の前の患者さまを“ひとまず助ける”ことに集中していきたいですね。一刻を争うケースが多いので、必要なことはしっかりやって、必要のないことはやらないという線引きも大切だと思っています。救急医としてできる診療を可不足なく行い、しっかりと各専門科へ引き継ぐことができるのが、私の考える理想の医師像ですね。

ページの先頭へ戻る