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新型コロナ後遺症:身近に後遺症の人がいる方へ


2023年9月29日更新
中東遠総合医療センター 総合内科 漢方外来 大瀬綾子
後遺症には実に様々な症状がありますが、ここでは「疲れやすくて動けない人」の症状について説明します。

Q.後遺症とはどんな病気?

A.「持久力がなくなる病気」とイメージしてください。いつも通り動けても、長く続けることができません。
   少し遅れて、数時間後や翌日に全く動けなくなったりします。

Q.どうして動けなくなるの?

A.筋肉の疲労が取れにくくなったり、神経に炎症があることがわかってきています。
  「やる気の問題」ではなく、「身体の病気」です。

Q.職場や学校では何に気をつければいい?

A.活動時間を短くし、身体の負担も軽くなるよう配慮してください。座っているだけでも筋肉を使うので疲労が蓄積します。
  活動の合間に短い休憩を、できれば横になって取ることも有効です。

Q.後遺症の人にどんな声を掛ければいい?

A.本人はいきなり動けなくなり、ただでさえつらい思いをしています。
  見た目には全くわからないため「元気そうなのにまだ働けないの」「怠けてる」と言われると余計につらくなります。
  「大変だね」と声を掛け、余裕があれば「どんなことがつらいの?」と話を聞いてください。

Q.後遺症は治るの?

A.療養と漢方薬の治療で少しずつ回復します。

Q.治るのにどのくらいかかるの?

A.人によって様々です。ゆっくり休むことができれば早く回復します。
  重症の場合は、完全に回復するまで半年から1年、時にはそれ以上かかることもあります。

Q.後遺症の人はどのくらいいるの?

A.世界全体では数千万人もの人が後遺症とも言われており、働けなくなる人がたくさん出ています。
  労働力の不足についての警告も出る程、社会問題になっています。

Q.どんな人が後遺症になるの?

A.肥満、喫煙歴、免疫異常、慢性炎症を起こしやすいなど、いろいろな要因が重なり合って発症するようです。
  これに当てはまっても重い後遺症にならない人もいますので、今のところはっきりしたことは言えません。
  過度に怖がる必要もありません。


【 漢方外来からのメッセージ】

本人は「動けるようになりたい」「早く働きたい」と強く願っています。
自分だったら周りからどのように接して欲しいか、を想像しながら、力を合わせて回復を目指していきましょう。